令和7年ゴールデンウイークの診療について
2025.3.31 お知らせ
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黒い点や虫のようなもの、あるいは薄い雲のようなものが動いているように見える症状を「飛蚊症」と言います。眼球の中には硝子体(しょうしたい)という生卵の白身に似た透明なゼリー状の物質が詰まっています。硝子体に何らかの原因で濁りが浮遊すると、その影が網膜に映り、虫や糸くずに似た影が飛んでいるように見えます。明るい方を見たり、白い壁や青空を見た時などに自覚することが多いようです。影の形はさまざまですが、色も黒ばかりではなく、灰色や半透明などさまざまです。
飛蚊症の原因は、特に治療が必要ではない「生理的」なものと、治療を要する「病的」なものに分けられます。
子体は99%が水分で、残り1%がコラーゲン線維やヒアルロン酸などで構成されています。若いヒトの硝子体は透明ですが、年齢に伴いコラーゲン線維が結合し太くなり、硝子体内に線維状の濁りが浮遊するようになります。加齢に伴う硝子体の変化がさらに進むと、網膜と接着していた硝子体が網膜から剥がれる後部硝子体剥離が起こります。後部硝子体剥離は一般的に50歳を超えたころから生じます。硝子体と視神経はリング状の線維で結合しています。後部硝子体剥離が生じると、このリング状の線維の一部あるいは全部が、硝子体に接着したまま眼内を浮遊し、網膜に影を落とすこととなります。すなわち、後部硝子体剥離の発生により、飛蚊症の症状が強くなります。後部硝子体剥離は加齢による老化現象のひとつですので、決して病気ではありません。しかし、硝子体中の濁りが無くなることはありませんので、飛蚊症の症状が完全に消えることはありませんが、経過に伴い症状は軽くなっていきます。