スマホと眼精疲労
- 10月7日(土)、北海道眼科医会の主催で講演会を開催しました。
- 大阪大学の不二門尚教授はご講演の中で、スマートフォンを目から20㎝以下の近さで使用することの弊害について触れられました。
- 近くの物を見る時には、手元にピントを合わせる「調節」という作用と同時に、両眼が少し内側に動く「輻輳(ふくそう)」が起こります。
- 通常、新聞や本を読む時の眼からの距離は約30㎝。
- スマホはこれよりも目に近い20㎝位で使用していることが多いようです。
- ですから、スマホを使用する際には「調節」と「輻輳」が、読書よりも沢山働かなくてはならないのです。
- そのため、目の負担が多くなり、眼精疲労を招きます。
- さらに、もともと目が外にずれる傾向にある間欠性外斜視や外斜位の方は、目から20㎝の位置にピントを合わせる(調節)ことが出来ても、両眼が少し内側に動く「輻輳」が追いつかず、片目が外側にずれやすいそうです。
- このような方は、気がつかないうちに、片目だけでスマホを見ることになり、目への負担が増加します。
- また、外にずれてしまった目も、ズレを補正しょうと頑張りますので、やはり負担が増加します。
- 間欠性外斜視や外斜位の方はスマホの使用により、眼精疲労が生じやすく、またピントも合いにくいため「かすみ目(霧視)」も自覚しやすいのです。
- 適切な度数の近用眼鏡や目の位置を整えるプリズム眼鏡の装用により、症状が改善します。
- 最近はスマホのみならず、3Dデイスプレイの普及など、目への負担が増大しており、眼精疲労の増加が懸念されています。
- お困りの方は眼科で相談されてはいかがでしょうか。
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