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糖尿病治療薬SGLT2阻害薬は糖尿病網膜症の進行を抑える効果がある

エンパグリフロジン(商品名:ジャディアンス)はSGLT2阻害薬で、尿への糖排泄を促進することで血糖値を下げる効果があります。また腎臓や心臓機能を保護する効果もあり、2型糖尿病、慢性心不全、慢性腎臓病の治療に用いらています。

さらにSGLT2阻害薬は体重を減少させる効果もあります。

先日、JAMA Ophthalmology電子版に、エンパグリフロジンが糖尿病網膜症の進行を抑える効果があるというハーバード大学の研究チームの論文が掲載されました。

この研究はSGLT2阻害薬(エンパグリフロジン)の糖尿病網膜症への治療効果を検証するために、糖尿病治療薬のDDP-4阻害薬(DDP-4はインスリン分泌を促すインクレチンというホルモンを分解する酵素で、この作用を抑えることでインスリン分泌が促進され血糖値が下がります)を比較対象とし、

医療保険の診療情報を調査し、約3万4千人を対象に糖尿病網膜症の発症頻度を、約7,800人を対象に糖尿病網膜症進行の頻度を、SGLT2阻害薬服薬症例とDDP-4阻害薬服薬症例とで比較検討しました。

その結果、平均8ヶ月の経過観察期間中に新たに糖尿病網膜症を発症した頻度は双方の薬剤に差を認めませんでしたが、

糖尿病網膜症の進行はSGLT2阻害薬を服薬することで、DDP-4阻害薬服薬症例と比べ、進行リスクを22%下げる効果が確認されました。

今回のJAMA Ophthalmologyの論文には、編集者がオーストラリアの糖尿病研究者にコメントを求めており、論文と同時に電子版にコメントが掲載されました。

コメントはなかなか辛口です。一般的にDDP-4阻害薬を服用する糖尿病患者はSGLT2阻害薬が投与される症例よりも種々の全身合併症を有している傾向があるため、糖尿病網膜症が進行しやすい全身状況にあった可能性を指摘しています。

さらに、SGLT2阻害薬の方がDDP-4阻害薬よりも血糖値を低下させる効果が強いため、薬剤の特性というよりは良好な血糖コントロールが糖尿病網膜症の進行を抑制した可能性も指摘しています。

また、高脂血症の治療薬であるフェノフィブラートが糖尿病網膜症の進行リスクを26%下げることが報告されていることを挙げ、エンパグリフロジンもフェノフィブラートもさらなるデータの集積が必要であること、内服薬が糖尿病網膜症の治療薬となるには糖尿病内科医と糖尿病網膜症を管理する眼科医との連携が必要であることを指摘しています。

糖尿病の治療薬で糖尿病網膜症の進行が抑制できるのなら、一石二鳥でとても有益です。

SGLT2阻害薬の糖尿病網膜症に対するデータの集積が待たれます。

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