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冬はドライアイの季節

札幌は紅葉から落ち葉の季節を迎え、間も無く冬の到来です。

冬は湿度が下がり、空気が乾燥します。特に北海道の室内は暖房器具の使用により、空気はさらに乾燥します。

空気が乾燥すると、目の表面を潤している涙が蒸発しやすくなり、目の表面の潤いが失われます。

冬はドライアイが悪化しやすい季節です。

ドライアイは、目を守るのに欠かせない涙の量が減ったり、涙の質が悪くなることで、目の表面に涙が均等に行きわたらなくなり、目の乾きや目の疲れ、ぼやけなどを感じる病気です。

加齢による目の表面や周囲組織の変化、パソコン作業、コンタクトレンズ装用などがドライアイの主な原因で、全国で約1,000万人の方がドライアイであると推測されています。

多くの方はドライアイ治療の点眼薬で症状のコントロールが可能ですが、患者さんの中には症状が強く重症化する方がおられます。

Ophthalmology(米国眼科学会の機関誌)10月号に、ドライアイが重症化しやすい要因を検討した論文が掲載されました。

その結果、シェーグレン症候群やリュウマチ、酒皶にドライアイが合併している方や喫煙している方で、ドライアイが重症化しやすいことが判明しました。

シェーグレン症候群では涙を作る涙腺の働きが悪くなり、涙液量が減少するため、慢性的に眼球表面が乾燥しやすくなります。

リュウマチでは、涙液中に炎症を引き起こすタンパク質が増えており、涙の性状や質が悪くなるようです。

酒皶では眼瞼炎や結膜炎が起こりやすく、涙の質が悪くなります。

タバコの煙に含まれる活性酸素が目の表面や目の周りの組織にダメージを与え、ドライアイを悪化させます。

冬にドライアイが悪化しないように、ドライアイ治療の点眼薬をしっかり使用すること、目の周りを温める温罨法、加湿器などで部屋の湿度を保ち暖房器具の風が直接目に当たらないように生活環境を整えること、喫煙を避けるように心がけることで、乾燥の冬を乗り切りましょう。 

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